茶馬古道(7) チベットと仏教

チベットのヒマラヤ地域には、7000メートル級の山が50、8000メートル級の山が11あり、最高峰はチョモランマ峰ノ8848メートル。
平均高度は4000メートル以上で、塩湖や沼が1500以上あるという。 寒冷、乾燥した台地だ。
産物は、ヤク、ヤギ、馬などで、ヤクは大事な物資の輸送手段であるとともに、バター、ミルク、毛皮等畜産物の原料でもある。 高地では小麦は取れないが、少し低い地域では小麦を栽培、主食のツァンパの原料になる。
仏教は7世紀前半にインドからチベットに伝えられた。
7世紀前半に「吐蕃(とばん)王国」が築かれ、761年ティソン・デツェン王によって仏教は国教とされた。 9世紀中ごろ、ランダルマ王が暗殺されて、吐蕃王国は崩壊した。
吐蕃王国の崩壊の際吐蕃王国の王族の一部は西チベットに逃れて「グゲ王国」を建国した。
グゲ王国の王たちは、荒廃した仏教再興のために、仏教先進地域のカシミールへ留学僧を派遣したり、カシミールの寺院、仏像、壁画を導入した。 11世紀にはインドから高僧を招へいし、仏教の振興をはかった。 現在グゲ遺跡にみる仏教壁画などはこの当時のものである。 テレビでも洞窟のすばらしい極彩色の仏様(壁画)が映し出されていた。
日本にも仏教が伝わったが、中国、朝鮮等で改変されたものもあると思われる。 それとチベットには伝わったが、中国、朝鮮、日本には伝わらなかった仏典もあると思われる。 インドで仏教が滅びた現在、チベットには貴重な仏典が残っているものもあるという。

標高4000メートルを超えるチベット高原では穀物、野菜はとれない。 チベット高原の牛・ヤクを飼育し、ヤクの肉を主食とし、ヤクの乳からバターを作り、ヤクの毛で糸を紡いで布を作って暮らしている。 ヤクのフンは乾燥して燃料として活用する。 このためバターを小麦などの穀物、中国の雲南、四川などのお茶や日用品と交換する。 野菜が採れないので、ビタミンはお茶から摂取する。 時に塩湖で塩をとって、300Kmも離れた交易市場へ持参、穀物などと交換する。 交易にはキャラバンを組んで出かける。 番組では、5人の男が約40頭の馬、ラバでキャラバンに出かけた。 


昨晩NHKのハイビジョン・テレビで「茶馬古道」という番組を見た。 ”茶葉”ではない。 私は知らなかったがお茶の原産地は中国・雲南省のプーアール地方だと聞いた。 「茶馬古道」にはサブタイトルがついていて、「もう一つのシルクロード」とあった。 シルクロードは文字通り絹の交易の道。 こちらは中国・雲南省のお茶とチベットの馬の交易(交換)の道である。 初めて聞いた。 ついでにお茶の木は椿から分かれた種類だという。 雲南省ではお茶の葉を火であぶり、煮出して飲むそうだ。 日本ではお茶の葉を取りやすいように木の高さを1メートルもないように栽培している。 これに対して、雲南では高さが5メートルを超える茶の木もあるそうだ。 木に登って茶葉を取っているところが映し出されていた。 昔は茶と馬を交易していたから「茶馬古道」と名前がついた。 でも、現在はチベットの人は主として塩を売り、雲南の茶、日用品などを買って帰るとのこと。交易は、ヒマラヤの狭くて、険しい、自動車も通れないような道をキャラバンを組んで行なわれている。