茶禅一味 2/4

何としても床の間に掛ける軸、即ち掛物に苦心する。
亭主の一会に対する心構えを現わす第一義のものであるから、多くは禅語を取り上げる。
客も心して席入りと同時に、まず掛物またはそれに類するものの掛っている前に進む。
( 部屋が洋風であったとしても )座礼の場合をいうならば、まず手をついて床の掛物に
一礼し、その後に拝見するのが、客の作法の始まりである。
難しい墨蹟や古筆などであれば、最近の日本人の国語力では読めないし、意味も取れ
ないものが多くある。
これには心配しなくとも、判っても判らなくても一応拝見を篤(とく)としておく。
そして、席が定まって亭主との会話の中で、掛物を中心に道具の取合わせの質問が
あるから、遠慮せずに尋ねて納得することが大切である。
知ったかぶりや生半可な心得は方々(かたがた)しないようにする。
こうして、高僧・文人・家元歴代宗匠方の書かれた一行物(いちぎょうもの)(縦のもの)
、横物(よこもの)(横紙など)の意味を知り、亭主の心をくみ取るためにも、日々客として
の稽古も疎かにしてはならない。
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