茶禅一味 1/4

大法輪 2010年1月号 裏千家前家元・千 玄室 ( せん げんしつ )様の
「 茶禅一味 」から引用させていただきました。
茶人にとって一会の催しは、大切な修行の一つにある。
一会即ち茶事・茶会をいう。
今では人と巡り合ったり、一つのチャンスを得ることなどに「 一期一会(いちごいちえ) 」
の語句が用いられているが、本来の意味を判っての使われ方ではない。
茶事・茶会に招く亭主と招かれる客とが出合い、短い時間の中で、人間同士の心と心を
真剣にふれさせることができてこそ、一期一会なのである。
茶事・茶会の席では、物言わぬ茶道具が主と客を結びつけるポイントの役割を持つ。
千利休の教示した「南方録」の中に次の言葉がある。
「 掛物ほど第一の道具ハなし、客・亭主共に茶の湯三昧の一心得道の物也(なり)、
墨蹟を第一とす、其(その)文句の心をうやまひ、筆者・道人・祖師の徳を賞翫
(しょうがん)する也、俗筆の物ハかくることなき也、 (中略) 仏語・祖語と筆者の
徳と、かね用(もちひ)るを第一とし、重宝の一軸ない。 」
茶室や稽古場或いは自分の住まいに床の間がある。
その床の間に掛ける軸についての教えだが、人間に例えれば顔のあたるのが床の間である。
人を招くにしても床の間を中心にして、道具の取り合わせをする。
さまざまな美術工芸品の中から茶道に適する、いわゆる茶美をとりあげるのである。
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