サケが生まれた川に戻れるのは? 2/2

サケはなぜ、これだけの距離を迷わず生まれた川に向かえるのか。
有力な説は日の出と日の入りの方角と地磁気を利用して自分の位置を割り出す
「 地図とコンパス説 」だ。
サケの頭部には鉄を含む成分があり、磁気センサー役を果たしていると考えられている。
ただ、つじつまの合わない実験結果もある。
上田教授らは洞爺湖のヒメマスに磁石をとりつけ、生まれた場所に戻れるかどうかを
確かめた。
すると、正確に戻り、磁器感覚が乱されても問題ない結果が出た。
目を見えなくした実験では、戻れるサケと迷走するサケがいた。
方位を決めるのに視覚も使っているが、それが決定的な情報とまでは結論を
下せなかった。
サケは高精度な生物時計を備え、生まれた川まで戻る時間を記憶している
という説もある。
海流を体感して方位を把握しているという仮説も唱えられていて、すっきりした
答は出ていない。
サケが生まれた川を見分ける際には、においが大きな役割を果たすことも
わかってきた。
サケの鼻は人間の100万倍以上の感覚をもち、極微量な成分も感知できる。
上田教授らはアミノ酸がカギを握っているとみて、どのアミノ酸に反応するのか
を調べている。
「 回遊をうまく制御できれば、大量のサケを戻して漁獲する方法も実現できる
のではないか 」(上田教授)と期待を寄せる。
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