
年末宝くじの季節になった。
何本も当たりが出た窓口だからと、人は並ぶ。
二度あることは三度ある、どうせ買うなら、と思わず並んでしまうのが人間の心理だ。
数学的にはどうなのか?
桜美林大学の芳沢光雄教授によれば「 どこの窓口も確率は同じ 」とばっさり。
「 当たる売り場 」は「 行列ができてたくさん売れるから、当選本数が多くなるだけ
のこと。
よく当たる売り場は、裏を返せばよく外れる売り場でもある。
はずれには目を向けず、当たりにだけ注目してしまう心理を、行動経済学では、
「 生き残りバイアス 」と呼んでいる。
例えば「 株価の騰落を10日間続けて当てた 」と主張する人がいたとしよう。
証言者もいる。 果たして彼は預言者だろうか?
行動経済学に詳しいトーマツの山本パートナーによると「 こうした預言は誰にでも
できる 」。
例えばこんな感じだ。
1万人に毎朝メールを出し、5000人には「 今日は上がる 」、残りには「 下がる 」
と伝える。
翌朝は予想が当たった5000人のうちさらに半分ずつに騰落予想を伝える。
これを繰り返すと、10人ほどの人は「 10日間当たった 」と証言することになる。
こうした生き残りバイアスは「 詐欺の常套手段でもある 」と山本氏はいう。
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「 うまくいった 」と証言する人の陰に潜む「 うまくいかなかった 」人たち。
成功体験が目を引くのは、それが珍しいからでもある。
出典 : 日本経済新聞 2009年11月21日号。





























