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ことわざのレトリック (1) 転石苔を生ぜず

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日経ビジネス Associe 2009年4月7日 号の 外山滋比古さん の

「 ことわざのレトリック 」から。

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ローリング・ストーンズは1962年に結成されたイギリスのロック・グループで、世界的

人気を集めた。

その名がふるっている。 イギリスにはわかる人があったからこそつけられたのだが、

日本のファンにはわけがわからず、石ころのように思われたらしい。

A rolling stone gathers no moss. ( 転石苔を生ぜず ) は古くからある

イギリスのことわざで、仕事や住まいをしばしば変える人間には金がたまらない

( 苔がつかない )、成功しない、の意味である。

これがアメリカへ渡って、豹変した。 活動的な人はいつも輝いていて、サビなどつか

ないと解して、転石は望ましいものになったのである。

イギリスが消極的に考えた転石はアメリカで肯定的なものへ、逆転する。

アメリカ人自身、ながらく、このことに気付かなかった。

ローリング・ストーンズの名は、イギリス流によって謙遜のニュアンスを出し、同時に

アメリカ式に、胸を張る、アンビギュアス、アンビヴァレントなところがミソだ。

日本人も戦後間もなくまでは、このことわざをイギリス流に解していたが、やがて、

アメリカ式に鞍替えした。

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広辞苑によれば、レトリック = 修辞、修辞法 で修辞には次の説明がある。

「 ことばを有効適切に用い、もしくは修飾的な語句を巧みに用いて、表現すること。

  また、その技術。 」

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また、ジーニアス英和辞典によれば、

アンビギュアス ( ambiguous )

  二つ以上の意味にとれる。 多義的な。あいまいな。 不確かな。 不明瞭な。

アンビヴァレント ( ambivalent )

  解剖学。 人体、動植物の解剖学的構造(組織、形態]。

とあります。

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