イスラム教の歴史概略

6世紀頃、パレスチナから近いアラビア半島では、アブラハムの子孫「アラブ人」が遊牧
生活を中心に生計を立てていました。
ラクダを使ったキャラバンで貿易を行ない、次第に経済的に繁栄してくると部族間の連帯
が失われ、富めるものと貧しきものに分かれ、対立や戦いが起きるようになりました。
アラビア半島西部の都市メッカに生まれたムハンマドは、このような状況にある社会に
疑問を持ち始め、「なぜ人間は戦争や争いをやめようとしないのだろう。 ユダヤ教徒や
キリスト教徒たちも含めて、多くの人々は神の言葉を誤解しているのではないか」と思い
悩むようになりました。
610年頃、悩みを抱いてひとり山の洞窟で瞑想にふけっていたムハンマドの前に
大天使ジブリールが現れ「神の啓示を全ての民に伝えよ」と命ぜられます。
この時からムハンマドは自らを神の言葉を人々に伝える「預言者」であると自覚するに
至り、イスラム教が生まれました。
つまり、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は共に唯一神ヤハウェを信仰する一神教
なのです。
最初ムハンマドが人々に伝えた啓示の教えはメッカで迫害されたため、621年
ムハンマドは、ヤスリブ(現在のサウジアラビアのマディーナ州)に逃れ、イスラム
共同体を建設。 次第に周辺のアラブ人たちを支配下に治め、630年ついにメッカを
占領。 その2年後にムハンマドはなくなりますが、後継者(カリフ)たちによって
異教徒に対する聖戦(ジハード)は始められ、東ローマ帝国からエジプト、シリア、
そしてパレスチナ地方を奪い取っていきました。
以降、パレスチナはイスラム教徒が支配する場所となり、アラブ人たちがやってきて
ユダヤ教徒やキリスト教徒とともに暮らすようになります。
ただ、イスラム教のユダヤ教徒、キリスト教徒たちに対する支配は寛容なもので、
税金さえ払えば彼らの信仰を保障していました。
西ヨーロッパで絶大な力を持ち始めたキリスト教は、聖地エルサレムをアスラムの
支配から奪還するため、1096年から約200年にわたって十字軍を送ります。
* 出典 株式会社晋遊社 「日本人が知らない恐るべき真実」 (安部芳裕氏 著)
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