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コミュニケーション : (56).新しい言葉の獲得は世界を広げる

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Theory Business vol 2 2008 に歌人・穂村 弘さんに対するインタビュー記事

の中に「 新しい言葉の獲得は世界を広げてくれる 」(下記)がありました。

面白い発想なのでご参考のため紹介します。

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少し前に新語辞典についての取材を受けたんです。

その時、辞典に入っていた新語の中に「 カスタネット娘 」という言葉があって、なるほど

なと膝を打った。 わかります? カスタネット娘って。 駅のエスカレーターをガンガンガン

ってヒールの音を響かせながら歩く子たちのことなんです。 僕は駅であのガンガンガンを

聞くたび、いつも新鮮なムカつきを覚えてきたけれど、” カスタネット娘 ”という言葉を知っ

てからは、前ほどムカつかなくなったんです。

もちろん人格的にレベルが上がったわけじゃない。 ものすごくムカつく対象だったものが、

” カスタネット娘 ”という的確な言葉でカテゴライズされたことによって、少し冷静に見ら

れるようになったということでしょう。 そんなふうに新しい言葉を取り入れていくことは、

精神衛生上の財産にもなるんですよ。

穂村さんは、人と言葉との関係を、” クモ ”と” クモの糸 ”に例える。

クモが自分だとしたら、言葉はクモの糸。 自分が吐き出して紡いだ巣の上が、クモの

移動範囲になる。 僕たちも同じように、新しい言葉を獲得し、言葉の領域を増やして

いくことで、自分の世界に広がりや強さを持たせることがでるんじゃないでしょうか。

” カスタネット娘 ”を知ったことで、僕のクモの巣もちょっとだけきめが細かくなって、

ささやかなバリアが張れるようになったように。

たとえサバイバルに役立たなくても、自分の人生を豊かに生きていく上で役立つ言葉

は沢山ある。

言葉の世界の二重性を意識した上で、生きるための言葉を獲得していく喜びを知って

欲しいですね。

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