平均寿命と人生

2009年1月10日の日本経済新聞に、物理学者・俳人 有馬朗人 さんが 「 後期高齢者
は活躍の時 」と題する下記の一文を寄せられていた。 ( 筆者の姓も有馬ですが赤の
他人という関係です )
芭蕉は三十七歳のとき深川に隠棲し、四十一歳のとき野晒紀行に出る。 その際名古屋の
連衆と「冬の日」五歌仙を巻いている。 この五歌仙は蕉風連句の起点であった。
四十三歳の春、芭蕉庵において、「 古池や蛙飛び込む水の音 」を作っている。 この句に
よって芭蕉の発句が確立した。 要するに芭蕉が新風を生み出したのは、四十一歳から
四十三歳の頃であった。 その後五十一歳に大坂で死去するまでの僅か十年の間に、
「 奥の細道 」をはじめ四年九か月に及ぶ旅を重ね、数々の名句を生んだのであった。
芭蕉が新風を生んだ四十一歳とか死去した五十一歳は、今から見るとどんな年齢に対応
するであろうか。 そこで平均寿命を調べてみた。
縄 文 三十一歳
弥 生 三十歳
古 墳 三十一歳
室 町 三十三歳
江戸時代 四十五歳
明 治 四十三歳
大 正 四十五歳
昭和十年 男 四十七歳、 女 五十歳
昭和二十二年 男 五十歳、 女 五十四歳
平成十年 男 七十七歳、 女 八十四歳
であるという。
そこで人生が平均寿命に比例して変化すると考えてみる。
--- 中 略 ---
「 古池や 」の句を生んだ四十三歳は七十三歳に対応することになる。 さらに芭蕉が
逝去した五十一歳は、現代人にとっては八十七歳ぐらいである。
芭蕉が芭蕉らしい俳諧を生み出したのは我々の七十歳頃であり、その後盛んに旅に出て
名作を発表したと思うと、大変嬉しくなってきた。
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そこでわが身を考えた。 後期高齢者の名称など、どうでもよい。 できうれば、死ぬまで
元気で、人のために何がしか貢献できたら幸せである。
人間の価値は人生の長短とは関係ない。 生きている間にどれだけ他人の役に立ったか
できまるのではないでしょうか?
何時死んでもいいように、今日も明日も最善を尽くしたい。
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