コミュニケーション : (36).話す極楽、聞く地獄

2009年1月6日 日本経済新聞・夕刊 の 「 明日への話題 」欄に元NHKアナウンサー
の山根基世さんの「 朗読の魅力 」と題する一文があった。
これを読んで、他人に話す、プレゼンするにはこれで良いという終りがないことを教えられ、
流石達人と感心した次第です。
私も「 お客様の心にしみ入る話、プレゼン 」ができるよう修練を積みたい。
下記は山根さんの文章のうち私が考えさせられた部分です。
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朗読ブームである。 日本語が読めさえすれば、特別な修練はなくても、誰でも日本文学
の作品を音読することはできる。 この手軽さ、この間口の広さが朗読の魅力の一つだろう。
だが、本当に人の心に届けることのできる朗読をしようと思えば、これがまた何という難しさ。
どれだけ読み込んでもこれで良いという終りがない。 この奥深さがもう一つの魅力。
しかし、世の中には「 歌う極楽、聞く地獄 」の、カラオケのような朗読もないではない。
私自身も、聞く人を「 朗読地獄 」に陥れないよう、厳に戒めている。
ーー 中 略 ーー
私の敬愛する太宰 治は、幼い頃、母代りの叔母に添い寝されて、夜ごと昔噺を聞かされて
いたという。 津軽の地の言葉で語られる昔噺の、音の響きやリズムは、幼い太宰の身体に
しみ入り、生涯彼の文学を支える言葉になったのだと思う。
「 肉声 」というものは、頭や耳ではなく、肌を通して身体に、そして心に、しみ入るのでは
ないだろうか。
朗読会場に足を運んでくださる方には、その日、その時、その会場でしか味わえない、
「 肉声を肌から心にしみ入らせる体験ができる 」と、胸を張っていえるような朗読をしたい
者である。
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