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コミュニケーション : (8).日本的?な表現

ゆり024.jpg

直接答えない次のような表現もあります。

1. 私のセールスマン時代のお客様とのやりとり

  八王子のK社で販売物流のオンラインシステムの導入をめぐり、4社のヒート

  コンペティションになった。 そろそろ結論が出るころ、客先のディシジョン・

  メーカーのN部長が私に微笑みながら 「 有馬さん。 

  S社のF部長が、お宅で価格を決めてください、と言ってきた。 どうしましょう?」

  と。 私は 「 はっはっは。 勘弁してください。 」と笑いながら答えた。

  このN部長には気に入られて大変かわいがっていただのですが、この会話で

  N部長は私に言外に 「 有馬さんに発注します 」と言っていると受け取った。

  勿論N部長は、稟議も通過してないのに 「 有馬さんに発注します 」とは言え

  ない時点だったから。 

2. 私が学生時代に先生を口説いた話

  私は、横浜市港北区日吉本町の西田さんに6~7名の学生と下宿していた。

  その中の栃木県出身のS君、体育会のボート部に入りそちらが忙しくて授業にほとんど

  出なかった。 学年末に、フランス語の試験ができなかったのでまた落第しそうだ。

  「 また 」ということでおわかりでしょうが、K君落第して2回目の1年生を修了できるか

  否かの瀬戸際。 私が行った大学では、1学年は2回しかできない。 2回で終了でき

  ないときは退学という決まり。

  それで、これから西片町のK先生に救済をお願いに行くところだという。

  野次馬根性旺盛なわたしのこと、一緒にお願いに行ってやろう、頼むということになった。

  忘れもしないが、S君カルピス2本が入った箱を手土産に買い、K先生宅を訪問、

  応接間に通された。

  K先生、S君の話を聞いて、S君に「 答案用紙を友達に見せてもいいか?」と聞いた。

  S君観念していたのか、「 はい。 構いません。」と返事した。

  K先生が奥の部屋から答案用紙を持って応接間へ帰ってきた。

  K先生がS君と私の前に答案用紙を広げた。

  赤鉛筆で採点してあり、驚くことに 「 O 」 と書いてある。

  K先生、言う言葉がないからしばら沈黙。

  やおら私からK先生に 「 落第すると今度は退学になります。 親友がいなくなります。 

  何とか助けていただけませんでしょうか?」と泣き落としにかかった。 

  K先生、しばらく腕組みして考えていたが、「 来年のことは知らないよ。 」と言われた。

  S君も私もこれで2年生に進級できる、と了解したので、「 ありがとうございます。

  来年はこんなことがないよう頑張ります。 」と言ってK先生宅を後にした。

  K先生も 「 0点だけど、特別に進級させてやるよ。 」とは口が裂けても言えないので

  こういう表現になった。

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