大学時代(3).新野のおじさん、おばさん

東京では、岡山の近所から出てこられて、写真家していた西落合の新野さんの家へ
よくお邪魔させていただいた。私の母と新野さんのおばさんが親しくしていたので。
新野さんの家には離れにスタジオがあり、そこに泊めていただいた。
たいてい食客でした。おばさんがかわいそうに思ったのか、時々新宿あたりのレスト
ランへも連れて行ってくださった。お陰で少しずつ都会になれてきた。
新野のおじさんはおだやかで、すごく人柄のいい人で、未だに尊敬している。
おじさんから碁も教わった。私の碁はけんか碁で、1年もするとおじさんに勝つように
なった。
新野のおじさんは土門拳さんなどと肩を並べる一流の写真家だったそうだ。
新野のおばさんの父さんが岡山の近所にいて、私が魚の配達に行くと、座敷へ上が
れと誘ってくれ、コーヒーを出してくれる。ただのコーヒーではない、コーヒーにウィス
キーを入れたウィスキー・コーヒーである。それもウィスキーをドボドボと沢山入れて
くれる。ウィスキー・コーヒーは大学時代に新野のおじいさんにご馳走になっただけで、
その後40年余飲んだことがない。
感謝、感謝。
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