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20.インド 第6日 (4)

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これから汽車に乗ってアグラへ向かうが、約1時間半ジャンシーの駅で待たされる
ことになった。
駅のプラットフォームにほうきを持った男が寝そべっている。 
最初若いのか年寄りかわからなかったが、顔を見たら若そうだ。 
これまでに何度か子供を抱いた女が車の窓越しに物乞いにきたが、こんなのにお
目にかかったのは初めてだった。 
ガイドのモヒさんに聞いたら、彼らには家族も家もなく、駅の掃除をしていくばくかの
お金をもらって生きている、とのこと。 
ハダシで、ホコリまみれで、汚いシャツを着、汚いズボンをはいている。 
勿論風呂なんか入ったことはないんだろう。
人間親がいなければ生まれない。 この男にも親がいたのだろうに。 
子供のころからこうして駅にいるらしい。 
同じ人間として生まれて今の自分と比べると何んでこんなに違いが生じるのだろうか? 
地獄を見ているような気がして、この世のあわれを感じる。 
お前は何もしないでいいのか?と問われているような気がするが、いかんともしがたい。 
ああ情けない。
姫路から来たという夫婦に出会い、話をしているうちに、ボンベイ(ムンバイ)行きの列車
が30分遅れで18:25に入ってきた。 
駅員があわただしく社内の清掃と給水をはじめた。 
18:35 列車はジャンシーの駅を後にした。 私の席は、C5車両の47番席。

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